ランドセルのパーツ名称と役割をプロが分かりやすく解説します!

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ランドセルのパーツ名称と役割をプロが分かりやすく解説します!
 

カタログやサイトを見ると当たり前のように出てくる言葉も、ランドセル選びがはじめての方には「??」だらけですよね。ランドセル選びの「きほんのき」として、まずパーツの名前と役割をランドセルのプロが解説します!

前から見たランドセル

かぶせ(フラップ)

ランドセルを開け閉めするとき、蓋(ふた)になる部分です。漢字で書くと「冠」。ランドセルパーツのうち一番大きな革を使う場所で、まさにランドセルの顔ですね。

コバ塗りの工程

かぶせのコバ(断面)部分の処理には、ニスを塗り重ねて馴染ませる「コバ塗り仕上げ」と、革を巻きミシンで縫製する「へり巻き仕上げ」の2種類があります。特にコバ塗り仕上げは、技と時間を要するので、工房系ランドセルの中でも一部しか取り扱いがない希少なランドセルです。

ランドセルのプロ
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コバ塗り仕上げを採用しているのは、鞄工房山本ランドセル工房生田羽倉ですね。高級感があり、スッキリ見えるのが特徴です。

ナスカン

野菜の茄子の形に似ていることからナスカンという名前に。漢字で書くと「茄子環」。環(カン)の一部が凹む構造で、ものの取り外しが容易にできます。給食セットなどぶら下げておくのに便利。
激しく負荷がかかると外れるようになっている「安全ナスカン」もオススメです。メーカーや工房によっては、左右両方、もしくは片方のみ、など設置タイプは様々ですので事前に確認してくださいね。

ランドセルのプロ
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安全ナスカンは、セイバン池田屋など大手をはじめ、工房系ランドセルの鞄工房山本萬勇鞄羽倉でも導入されています。

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鋲(びょう)

反射素材になっている工房も

革などのパーツを留めるために使われる、頭に笠のついた金属の釘。通常は円形ですが、最近のランドセルでは、この鋲の頭部分に装飾を施したハートやエンブレム型、反射材を用いたものや、あえて鋲のないデザインを打ち出す工房もあります。

ランドセルのプロ
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鋲をカスタマイズできる工房は、横山鞄ノムラランドセルなどが有名。鋲がないランドセルは羽倉ですね。

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後ろから見たランドセル

もち手

ランドセルを背負うのではなく、手で持つときに使うパーツ。机の横などのフックにかけるときは背カンについている「吊りカン」を使うので、持ち手は大人がランドセルを預かる場合に持つケースが多くなります。なくても困ることはありませんが、新たに導入する工房が増えていることを考えると、需要の高さが分かりますね。

ランドセルのプロ
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2021年入学モデルは、持ち手を新たにに導入した工房が目立ちます。土屋鞄中村鞄は標準装備に。鞄工房山本はオプションに。羽倉では取り外し可能な持ち手(オプション)が導入されました。

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背カン

肩ベルトの上部とランドセル本体をつなぐパーツで、金属製と樹脂性があります。左右の肩ベルトがどう動くかで「固定型」「左右連動型」「非連動型」の3タイプに分けられ、他に肩ベルトが立ち上がっている、「立ち上がり式背カン」もあります。
背カンはランドセルで一番重要な部分で、同時に壊れやすい箇所でもあります。各社工夫を凝らしていますので、お子さまにフィットするランドセルを探しましょう。

ランドセルのプロ
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立ち上がり式の背カンが重量軽減にはオススメ。2021年モデルからは、あの土屋鞄が立ち上がり式の背カンへ変更していることからも、分かりますね。

肩ベルト

ランドセルを背負うとき肩にかけるベルトの部分。子どもの体にフィットするような形状や構造が、各社それぞれに考えられています。肩ベルトは相性が大切なので、実際に背負ってみるのが一番。試着時はベルト穴をきちんと調整してくださいね。大柄なお子さんの場合は、ベルト穴が身長何センチまで対応できるかもチェックしておくと安心。普通体型のお子さまなら、170センチくらいまでは使用できるようになっているメーカーがほとんどです。

また、夏場は汗をびっしょりかく部分なので、素材の肌触りはもちろん、水分に強いかどうかもチェックしましょう!

Dカン

ハートがかわいい!

Dの形をしたカン(環)で、肩ベルトやサイドについているケースが多数。女の子用ランドセルにはハート型のDカンもあります。肩ベルトには防犯ブザーを付けるDカンが必須。Dカンは開かないため、ナスカンに比べると付けたり外したりしにくいのがデメリット。Dカンには常にランドセルに付けておきたいもの、体操服袋や給食セットなどのよく取り外しするものはナスカンが便利ですよ。

ランドセルのプロ
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左右のDカンが標準装備のメーカーが多いですが、工房系では片方のみという場合も。各社比較する際にもチェックしましょう。

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背あて

ランドセルを背負ったとき背中に当たる部分です。背あてと背中とのフィット感の良さが、背負い心地や負担軽減につながります。各社でクッションの素材や形が工夫されています。こどもたちは普段からよく汗をかきます。背あてには、本革より通気性がよく水に強い合皮素材がオススメ。
昔は、背あては白のものがほとんどでした。現在では背あてのカラーで個性を出すランドセルも増えてきています。

ランドセルのプロ
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一番、汗をかく場所!濃い色の本革素材の背当ては色落ちすることもありますので注意してくださいね。

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下ベルト

肩ベルトとランドセルの底部をつなぐパーツ。下ベルトの構造も各社で特徴があります。耐久性だけでなく、肩ベルトを調整しやすいか、長さの余った肩ベルトはきちんと固定できるかなど、使い勝手もチェックしてみましょう。

かぶせを開けたランドセル

かぶせ裏

ランドセルのふたである「かぶせ」の裏の部分。一般的には時間割表入れがついています。時間割表入れは、ビニールがだと印刷がくっついて色が移ってしまうこともあるため、メッシュなども増えています。素材は本革を使っているものもありますが、お手入れを考えるなら合皮素材が扱いやすいですよ。
ランドセル使用後に寄付を考えている方は、豚革以外のものを選んでくださいね。

ランドセルのプロ
ランドセルのプロ
土屋鞄の一部のモデルや池田屋、アタラのランドセルには時間割表入れがないので必要な方は注意を!

前締めベルト

以前は、ランドセルの小マチ部分の容量調整やサイドのナスカン取付けに使われていました。現在では、ネームプレートや飾り鋲、アクセント、反射材など多くの機能を果たしています。

大マチ

ランドセルで一番荷物が入る部分のサイドのエリアです。この大マチのサイズでランドセルの容量が決まります。大マチの強度が低いと型崩れしやすいので、タテ・ヨコから押して確認してみるといいですよ。
最近では、大マチ部分に刺しゅうの入ったランドセルもあります。刺繍部分から水が入ってしまうこともあるので、購入時には防水性を確認しましょう。

小マチ

大マチの手前にある小マチは、2~3センチのマチ幅が主流です。B5サイズが収まる大きさなので、筆箱や図書の本などを入れるのに役立ちます。最近では、小マチが5cm以上に開くランドセルも販売されています。小マチの高さを超えるものを入れると、かぶせにポコッと型がついてしまうので気をつけてくださいね。

名前カード入れ

ファスナー付きポケットにある名前カード入れ。裏地が貼られしっかりとした造りのものもありますが、切れ込みが入っているだけのものもあります。
名前は、防犯面を考え、必要と思われる箇所に記入しましょう。

ランドセルのプロ
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この部分の作りを見ると、そのメーカーや工房の技術が分かります。しっかりと縫製してあるかチェックしてくださいね。

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前段ポケット

左:羽倉・右:萬勇鞄

ファスナー付きのポケット部分です。出し入れをあまり考えないならスッキリとしたタイプが、中にものを入れたい場合にはダブルファスナーや大きく開閉するタイプがオススメです。ポケットの中にナスカンがついていて、大事な鍵などを入れておけるタイプも増えてきています。こちらの写真のように、刺繍や飾りをたっぷり施したデザインもあれば、スッキリとしたデザインもあり、各社のこだわり見られる場所でもあります。

ランドセルのプロ
ランドセルのプロ
ダブルファスナーのたっぷり収納できるタイプがオススメ。女の子は高学年になると生理用品なども入れて使いますよ。

まとめ

いかがでしたか?ランドセルのパーツにはそれぞれ名前があり、それぞれ役割もあることがわかりますね。最近のランドセルは、華美な装飾が施された物もありますが基本的な構造やパーツに大きな違いはないでしょう。

カタログや、お店でランドセルを選ぶ際に是非参考にしてくださいね。